映画「アトミック・ブロンド」の感想を。
バリバリネタバレありますので注意。
あと実は組織間の関係性も良く分かってないぜ。
バリバリネタバレありますので注意。
2017年公開、デヴィッド・リーチ監督作品。
リーチ監督作品としてはジョン・ウィックだけ見たことある。
(アレは単独監督じゃないらしいけど)
グラフィックノベルが原作らしい。ほー。
ベルリンの壁崩壊間際の1989年、ロシアに侵入した女スパイの話。
いわゆる冷戦スパイものであり、MI6とかシュタージとかの固有名詞を見て
「どこの国の組織?」って感じの人だとストーリーが追えなくなる程度には
物語は入り組んでいる。
物語は入り組んでいる。
俺も正直、冷戦期については「ドイツが大戦の結果東西に割れて、
東ドイツがアカ側で、シュタージっていう秘密警察がいて、
MI6がイギリス、KGBがソ連、CIAはアメリカでいいんだよね?」
くらいのフワッフワの知識しかない。
「裏切りのサーカス」見たとき話が全然分かんなくなって泣きそうになった記憶がある。
本作は大丈夫かなーって不安だったが、ある程度はなんとか話を追えた……と思う。
本作は大丈夫かなーって不安だったが、ある程度はなんとか話を追えた……と思う。
スパイがわらわら出てくるんですが、彼らがそれぞれどこ所属で
「何をしたいのか、何が出来るのか」というのを把握するのが大変で、
それイコール「感情移入するのは難しい」ということでもある。
まあこれはスパイものだから当たり前のことなんだけども。
あと実は組織間の関係性も良く分かってないぜ。
そのうえで「実はこっち所属でした!」のどんでん返しも当然のように来るんだけど、
元々の把握が怪しいぶん、それにビックリもしなかったりして。
まあこれは俺の理解力の問題か。
元々の把握が怪しいぶん、それにビックリもしなかったりして。
まあこれは俺の理解力の問題か。
この「話が良く分かんなくなってきたよー」感そのものが、
もしかしたらこの手の諜報モノジャンルの醍醐味なのかも知れないなー。
それはさておき、本作はアクションシーンがクッソ良かった!
冒頭の車撥ねアクションでグッと気持ちがつかまれ、
中盤以降の女スパイの格闘バトルは異常なテンションで惚れ惚れした。
あの階段のアクションシーンすげえよ。
あの階段のアクションシーンすげえよ。
凶器の使い方や急所の狙い方に色んなアイデアがあって、
「女ひとりが男複数を格闘+銃撃で倒す」という非現実的シチュエーションに
説得力を持たせててシビれる。
一人対複数の戦闘シーンでよくある「殺陣」感が薄いのは本当に驚いた。
あの、あるじゃないですか「このときもう一人は何してんだよ」とか
「一斉にかかればイチコロだろ」みたいな違和感。
決められた順序に襲い掛かって決められて順序に倒される感じ。
アレが無いんですよ。コレってスゲーことなんじゃねーのかな。
シャーリーズ・セロンの鍛え上げた肉体も強さに説得力を持たせていた。
なんかこう体重を乗せてバチッとした殴り方とか、しっかり急所を刺す動き方とか、
あの謎のホース格闘術とか、最高よね。
あの謎のホース格闘術とか、最高よね。
あとレズ絡みのあるソフィア・ブテラさん、なーんかこのアゴの感じ
見たことあるような……って思ったらキングスマンの女殺し屋かー。
彼女が殺されたときだけロレーンがちょっとヘコむのいいよね。
ジョン・グッドマンの渋み溢れる演技や、
分かりやすいワル演技のジェームズ・マカヴォイもいいし、
顔だけでダメ上司感を放つトビー・ジョーンズも存在感があった。
あとマキャベリの引用(騙す者をだますのは愉快だ)のシーンはグッときたなあ。
あとマキャベリの引用(騙す者をだますのは愉快だ)のシーンはグッときたなあ。
最終的に「CIA総取り」になっちゃうのは、まあ話の落としどころとして
それしかないよなーと思いつつ、やっぱ映画のCIA強いなーって思いました。
ロバート・マッコールさんとロレーン・ブロートンさんを擁すとか圧倒的過ぎる。
あと、映画全体として、冷たい青が支配する中に赤が入り混じる
エキセントリックな色彩がスゲー印象に残った。
多分BGMにも時代性を反映する色んな意図があるんだろうけど、
その辺は俺にはよく分からんぜよ。
全体を通して、ストーリーもまずまず良くてアクションと雰囲気は
最の高だったので、非常に良かったです。
ロシア悪役の「スーカ(雌犬)!」も聴けたし、大満足でした。面白かった。
ロシア悪役の「スーカ(雌犬)!」も聴けたし、大満足でした。面白かった。