「唐突に」という意味合いで「おもむろに」を使うのは誤用なんですけど、
まあそれは気にしないでやっていきます。

マジでもう雑記も雑記って感じで恐縮なんですが、
ふと「人生トータルの映画ベスト10」を作ってみようと思い立ちました。
(当然、2020年8月現時点のものです)

ただ俺は特段「映画好き」でもないし、全然数も見てないので、
「俺が見た範囲で」というクッソ狭い世界のベスト10です。
思い出補正もモリモリのやつです。
映画好きの人が見たら「浅っせコイツ! あっせ!」って思うやつ。

なので何の意味もないし、特にそれをオススメするとかもないです。
本当にただ「俺が好きなの10本!」ってだけの記事です。
しかもその割にクッソ長いです!

それでも良いという方だけどうぞ~。
よろしくおねがいしま~。しましま~。

いきなり結論からドン!


思いつきでババッと並べたので、正直順位は適当です。
1位と10位が入れ替わってもおかしくないレベル。

一作ずつ思い出を語っていこう。

10位「Air/まごころを、君に(旧エヴァ)」

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に
高校生のころに友達とチャリで映画館に行って見た記憶がある。
もう20年以上前のことになるのか……。半分以上思い出補正かも知れない。

ネルフ職員虐殺シーンのエゲツなさが思春期の心にブッ刺さった記憶がある。
戦略自衛隊の火炎放射×2回のシーンとか、手を上げて降伏しようとした
職員が射殺されるくだりとか素晴らしい。

岡本喜八やデビルマンが大元にあるのかも知れんけど、とにかく
戦争映画的な凄惨な美が子供心にたまらなかったなー。

実を言うと「Air/まごころを、君に」と同じくらい「シト新生」好きなんだけど、
ランキングに「シト新生」入ってるのもちょっとなんだなと思いまして。
シト新生ラスト、「エヴァシリーズ、完成していたの!?」からの流れ出す
「魂のルフラン」のシーンが100点過ぎてたまらんのよな。

9位「フォックスキャッチャー」

フォックスキャッチャー(字幕版)
いきなりメッチャ最近の作品になってしまった。
や、スッゲー地味かも知れないけど、大好きな映画なんですよ。

詳細は個別に感想記事を書いているのでそちらを参照下さい。

とにかくスティーヴ・カレルが演じるデュポンの描写が最高で、
キャラがビンビンに立っててたまらないものがある。
イカれた金持ちで悪役なんだけど、ものすごい悲哀と屈折に満ちてるのよ。

実話ベースのサスペンスとして、格闘技を描いた映画として、そして
「屈折した男たちがなんとか前に進もうとしたけどダメだった悲喜劇」として
最高に好きな作品。

8位「GHOST IN THE SHELL(押井守監督の)」

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 [Blu-ray]
攻殻機動隊については割と原作至上主義なトコがあって、
映像作品には色々と思うことがあるんですが、それはそれとして
押井監督版「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」は
大学時代に何十回も見返したくらい好き。

色んな海外のSF作品に影響を与え、今となっては「古典」ですら
あるかも知れないけど、色褪せない魅力があると思う。
85分と手短な上映時間も愛おしい。

CGがまだメインに出てくるちょっと前の時代の作品なので、
映像的に「CGが混ざり合ってない」アラが無いのが素晴らしい。

ちなみに本作のリニューアル版である
「攻殻機動隊2.0」はちょっと否定的。
人形使いの声は家弓家正さんであることに意味があったと思うので……。

社会人一年目(工事屋時代)には、続編の「イノセンス」を同期と一緒に
六本木ヒルズで見たんですが、映像・演出共にちょっと苦手でしたね……。
CGがすごい悪目立ちして「アニメの魔力」が消えたという感覚がありました。

7位「殺人の追憶」

殺人の追憶(字幕版)
韓国映画枠。

つっても「シークレット・サンシャイン」「チェイサー」「息もできない」
くらいしか見たことないんだけど。
「韓国映画、凄惨なのばっかりかよ!」とか思ったけど、
よく考えると俺が凄惨なのばっかり選んで見てただけでしたね……。

「殺人の追憶」も個別感想記事があるのでそちらを是非。
暴力的で凄惨なんだけど、どこかコミカルで牧歌的でもあり、
実に不思議な手触り感があるスゲー映画だった。

なんだかんだポンジュノ作品コレしか見れてないので、
「パラサイト」あたりは見ておこうか。amazonプライム来てるし。

6位「桐島、部活やめるってよ」

桐島、部活やめるってよ
ベッタベタかよ! って感じもあるが、やっぱコレは外せないものがある。
超有名作なだけあり「誰が見ても面白い」感じではあるが、
やっぱり俺のような陰キャが見るべき作品だとも思う。

ある漫画編集者さんに「スクールカーストについて勉強になるから」と
推奨されて見た記憶があります。
個別感想記事どこだっけ……と思って検索したけど、書いてなかった。
書きたいことが多すぎて逆に書けなかったパターンか。

感想ツイートは残ってたので引用しておこう。
「序盤のカットバックを見ててガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』を連想した。
 リアル過ぎてみてて居たたまれなくなり、一時停止とかしてしまった。
 作中に二回描かれる失恋のシーンもきつかった。スクールカーストも見ててへこむ」

カースト上位層に小馬鹿にされる感じ、キツかったなあ。
「おーまた!」をクスクス笑われるシーンは感情移入してしまった。

あとやっぱ片思いしてた女の子の彼氏を見ちゃった後に
「あの人なら大丈夫だよ」みたいなこと言われるシーンが超つらかった。
好きなコに「あの人」って言われるのしんどない!? 俺が何をした!?

それと当時から松岡茉優がスゴ味出てたなー。
今となっては褒めにくいが、東出昌大のあの存在感も素晴らしかったのよ。

5位「ドライヴ」

ドライヴ(字幕版)
なにげなーくツタヤでレンタルして見て、衝撃を受けてしまった作品。
パッケージの印象から「オシャレ映画かな?」とか思って見たんだけど、
想像の五倍くらいゴリッゴリのバイオレンス映画だった。

暴力シーンも超絶楽しいんだけど、この映画のキスシーンはすごかった。
映画のキスシーンでこんなビックリすること中々無い気がする。
感想記事があるのでリンクを貼っておきます。

4位「イコライザー」

イコライザー (字幕版)
微妙に「ドライヴ」とジャンルがかぶるかも知れないが、
イコライザーは外せねえよなあ。

平たく言うと、必殺仕事人的な感じで、超つええエージェントが
悪をボッコボコにする話です。
「コイツは殺してもいいな」って感じのやつをメチャクチャな
殺し方していく話。ストレスフリー。

よくある暴力をライトに楽しめる映画ではあるんだけど、
強さが無体過ぎて笑ってしまう。でもチープさは無い素晴らしいバランス。
タンカー爆破のシーンは爆笑してしまった。
ホームセンターに強盗が来るくだりの省略ぶりもすごく好き。

個別感想記事はこちらにあります。
イコライザー以外にもアントワーン・フークア監督作は何本か見てるけど
どれも面白いのでオススメしたいところ。

3位「葛城事件」

葛城事件
個別感想記事があります。こちらです。

「無差別殺人を起こした人物の家庭の話」ということで、
ダークで陰惨なイメージが容易に想像できると思うが、
多分その
想像してる五倍くらいひどい地獄のような話。

でも不思議と鑑賞時の精神ダメージは薄くて、むしろ
一種の突き抜けた爽快感がある不思議な作品。
洋画より邦画のほうが、メンタルにダメージを受けやすいので
敬遠する傾向があるんだけど、本作は「楽しかった」。

三浦友和の「オヤジの嫌な部分の集合体」っぷりは最高だし、
役者全員最高の演技をしてた感がある。

「無差別殺人の被害者」を描いた「恋人たち」と合わせて観ると
更に味わいが増すかも知れない。
「恋人たち」もベスト10入れてもいいくらい好きだな~。

2位「cure」

キューブ (字幕版)
いきなりメチャクチャ古いな。
多分、大学時代に見たと思う。二十年近く前か。

「ワンシチュエーションスリラー」及び「デスゲーム」の嚆矢であり、
この手のジャンルにハマるきっかけになった忘れられない作品。

今となってはもうゲップが出るジャンルにはなってしまったが、
元祖にして至高の作品だと今でも思う。

1位「セッション」

セッション(字幕版)
個別感想記事はこちら。

自分の中でも「ええ~~? セッション一位~?」という疑問が
ないでもないんだけど、やっぱ初見時のテンションの高まりが
すごかったので暫定一位だ!

2016年・2017年の二年間は「毎週映画を見よう」と決めて、
大量に見てた時期で、そこで「大当たりをひいた!」と思った作品。
や、映画として特別優れてるかと言われたら分からないし、
音楽家描写に色んな問題があったりもするらしいんだけども。

単純にスポ根トラマとして、通常の倫理観を超えた人間達の
「偉大な人間になろう」という高慢さに強く共鳴してしまったので、
俺の中ではもう一位です。一位。

細かいトコだけど、ラストの演奏シーンで主人公のモトカノとかが
全く出てこない構成が素晴らしいと思うんです。不純物が無い。
描きたいことが明確で、そこに向けてガリガリに研ぎ澄まされた作品の
その凄惨な美しさに圧倒されてしまうワケですよ。
夢破れた人間にこそ見てもらいたい作品、なのかも知れない。

思いつくままにダラダラ長文を書いてしまいましたが、
以上が俺のベスト10でした。
ニ週間後に選考したら半分くらい入れ替わってそう。

ベスト10に入れなかったけど、「シークレット・サンシャイン」
「ナイトクローラー」「縞模様のパジャマの少年」「アクト・オブ・キリング」
「クロニクル」あたりは入れ替えで入れてもいいなって思います。

アクト・オブ・キリングのラストのあのシーンとか、
シークレット・サンシャインの机バンバンシーンとか、
ナイトクローラーのあのクソ野郎ぶりと異常な高揚感とか、
色んな書きたいことがあるがキリがないんで終了。

あと世間的な評価は低いけどカウボーイビバップの劇場版とかも好きだな。

以上です。
長々とご清聴有難うございました。