
「長髪メガネ泣きほくろ美女(ふともも!)」って感じで素晴らしい表紙だ。
簡単に言うと「メガネ美女が、地政学ベースの知識と何故かプロレス技で
世界中を飛び回り事件を解決する交渉人もの」という感じのプロット。
勇午とかキートン好きな人には間違いなく刺さりそうな感じがするぜ。
ただジオポリティクスは物語のテーマにするには相当難易度が高い気がする。
正確に描くだけで大変なうえにカタルシスをもたせるのも厳しそう。
それだけにワクワクしますね。
ということで、「紛争でしたら八田まで」、読んだので感想書いていきます。

初っ端からマーマイト食べてるだけで、なんつーかちょっと
「信頼が置ける」みたいなとこありますね。
外国の言語や文化など「どれだけ細かいディティールを描写できるか」が勝負
みたいなジャンルではあるが、本作もその点、ガッチリ過剰なくらいに
ねじ込んでいて安心感がある。
みたいなジャンルではあるが、本作もその点、ガッチリ過剰なくらいに
ねじ込んでいて安心感がある。

「現地メシ」の描写が細かくて嬉しいね。
漫画に限らず創作で「食事のシーン」ってスゲー大事だと思うんよな。
美味しそうに描けるか、それをどういう風に食べるのかで
キャラクター性や文化を描き出せる。
八田さん、悪食というワケでもなく、でも虫食に躊躇無くて素敵だ。

八田さん割とフィジカル強いんだけど、概ね使うのが「プロレス技」
というのは分かりやすくキャラ立っててすごくいいなと思う。
「何故プロレス技なのか」という謎や伏線にも出来るし、
相手を拘束したり戦力を削ぐ術として、一応の納得感がある。
銃を撃てないというのもバランスが取れていると思う。
「交渉人なのに暴力使うの?」って思う人もいるかも知れんけど、
武力ナシで相手を交渉のテーブルに乗せるというのは曲芸過ぎて
ちょっと現実的じゃなさすぎるよな。

ホットなワードなんだろうだけど全然詳しくないので、
ブレグジットのところは勉強になりました。
歴史がある以上、世界のどこにだって火種は転がっている。
歴史がある以上、世界のどこにだって火種は転がっている。

八田さん、表紙から想像してたよりかなり表情豊かで、
人間味あるキャラで良いですね。

あと生脚がちゃんとエロくて良い。何が「ちゃんと」か知らんけど。
カエルつまんだままキリッとした表情で笑う。
作中やたらビッチだの娼婦だの言われて可哀想だが、
確かに太腿出してるとそのイメージを抱かれる向きはあるよな。
「プロレス技掛けやすいから」出してるんだろうか。

なんで「チセイ」がカタカナ表記なんだろうと思ったけど、
「知性」と「地政」のダブルミーニングだろうか。
もしかしたら「地勢」も入ってたり……はしねえか。

どうでもいいけどこのシーン、カット割りの関係で「うっかり落とした」というのが
分かんなくて一瞬混乱してしまった。

タンザニアの事件に、ルワンダ虐殺の関係者が絡んでくるのもアツイ。
今でも逃げてるジェノシデールがようさん居るんだよな。
まだ四半世紀しか経ってねえんだもんなー……。

地政学の専門家として、巨視的に「分断」の意図を察するところは
プロのコンサルタントって感じでカッコいいですな!
ちゃんと「素人では目先にとらわれるであろう」という納得感がある。
ちゃんと「素人では目先にとらわれるであろう」という納得感がある。
「金持ち喧嘩せず」より「貧乏人同士の喧嘩をさせる」のほうが
賢いわけで、分断統治は征服者側からすると定番かつ当然の手法だが、
同時に、本当にエゲツない非人道的行為でもある。
ルワンダ虐殺だって言ってみりゃコレの結果と言えなくもないし。

卑劣な手法に憤ってないワケではないだろうが、
理性的で俯瞰した目線を持つがゆえに、安っぽい正義感や義憤を
振り回さないのが落ち着いてていいなあと思う。
メインがヒステリックなキャラクターだとやっぱ疲れるからね。
次巻予告見たらIRAとかも噛んでくるらしく楽しそうですね~。
4巻まで出ているらしいので続巻も読んでいこうと思います。
面白かったです。