
待望のカムイ新刊、出ましたね~~。嬉しい。
週刊連載は早くてホント嬉しい。
今回の表紙はヴァシリさんか。
これまで喋らないせいかあんまり存在感を出せてなくて、
「この人、そもそもなんで付いてきてるんだっけ?」くらいの印象なんだけど
今回はフィーチャーされるのかな?
ということで、感想を書いていきます。それではどうぞ。

「あらすじ」を見ても、どの勢力がどういう意図でどういう動きをしてるのか、
イマイチ把握できてないのは相変わらず。
ゴールデンカムイの感想で毎回書いてるけど、俺頭悪いから「本筋見失う」んよな。
だから戦闘が始まるときとかに「あっ、コイツとコイツは敵対してたんだっけ」
みたいな状況にしょっちゅう陥る。
そんなフンワリした理解の人間の感想です。よろしくどうぞ。

牛山との取っ組み合い。
なんか宇佐美がどんどんイケメン化しているような気がするな……。
どんどんというか26巻だけ特に。雑誌掲載時から修正入ってるんだろうか。
あと素手のつかみ合いでは牛山が相変わらず最強なのいいね。
好きなパワーバランスだ。

正直言うと、ゴールデンカムイの土方そこまで魅力的だと思わないんだけど、
やはり「男子の向こう傷だ」はカッコイイな……。
なにしろベースが土方歳三だからしょうがないんだけど、この人ちょっと
性格的に可愛げが無さすぎる印象があるかも知れない。
若々しさというか、青臭さみたいなものを感じちゃうんだよな。
多分これは「ジジイの強キャラはもっと余裕あって欲しい」という
俺の勝手な願望のせいなんだけど。

ビール一気飲みシーンの絵のインパクトは圧倒的。
大量の液体が流れ込んできたらこうなるのは分かるけど、
それにしたってなんでこんなに面白い顔なんだよ。
白熱のバトルからいきなりこういうシュールな絵が入ってくるの、
本当に独特の間のとり方と演出で、作家性というほかない。

で、「なんなんだよこの展開」とか思っていると、ちゃんと史実でも
類似案件があることが説明されるのホント気が効いてるなーと。
しかしビールの海で溺れ死ぬの苦しいだろうな……。
想像するとゾッとするものがある。

それから杉元VSジャック・ザ・リッパー。
手加減する必要のまったく無い相手であるのはよく分かるけど、
それにしても杉元の暴力がいつも以上に容赦なくて痺れる。
初手から腸引きずり出してましたよ……。
(どうもこのへんは単行本加筆部分らしい)
ジャックの動機は、快楽殺人犯らしいイカれ具合ではあったけど
入れ墨死刑囚の中ではそこまで特異ではない部類かも知れない。
もっとヤバい人たくさん居ましたからね……。
最後、ちゃんと牛山がトドメ刺すあたりが細かくていいね。
伏線や前フリを蔑ろにしてない感じがする。

それから、尾形VS宇佐美。
尾形、強いは強いんだろうけど狙撃が本職ということもあって、
ガチの白兵戦になると上位陣に一歩譲るところはあるなー。
取っ組み合いになると奇襲がメインになるイメージ。
その「奇襲」がとんでもなく厄介な人なんだけども。

この狙撃の描写、今までにない演出でちょっとビックリした。
窓越しの狙撃はやっぱ「華」だよな~。大好き。
この手のスナイパー描写で言うと、すげえ古い話だけど「サイコメトラーEIJI」で、
轟さんがビル越しに少年を狙撃するシーン好きなんよな。
宇佐美はここ最近どんどん存在感が増していったこともあり、
「厄介な敵として立ちはだかるのかな~?」って勝手に思っていたので、
ここでサクッと死ぬのはちょっと意外ではあった。
ただ拍子抜けとかではなく「この辺で死んでくれるのがちょうどいいな」という
一種の納得感みたいな感じがある。
宇佐美の死を鶴見中尉が看取る場面、宇佐美本人に笑殺された「戦友」という言葉を
あえて用いることも含め、あくまでも「鶴見劇場」の延長線上とも取れるし、
それ以外の感情・感傷があるのでは? とも取れる複層的なシークエンスで
実に良かった(ここも雑誌掲載時と大幅に違うらしい)。
なんだかんだ、動機の根幹が見えるようでまだ分からない鶴見さん。
果たして彼は部下をどう思っているんだろうか。
俺個人としては、過去何度か言及している通り、村枝賢一先生の「RED」の
ブルーみたいな感じが一番好みではあるなー。
「彼なりに部下を大事に思ってはいるけど、死なせることに全く痛痒のない」というアレ。

このナレーション、一瞬「?」ってなっちゃったんだけど、
「この物語で明らかにされた」というのは「読者に対して」ってことか。
メタ視点のナレーションなのね。
上エ地圭ニはイヤにアッサリとした死に方ではあったけど、
まあコイツ長生きしてもしょうがないし妥当なところか。
圭ニの演説や最後は加筆らしく、雑誌掲載時は相当アッサリだったんじゃなかろうか。
ともあれ、リッパーと同じく「らしい」死に様でちゃんと印象は刻まれた。

菊田さんと尾形の関係性はまだイマイチ見えてこない。
「尾形が勇作を殺した」と聞いたときも意味深なリアクションしてたし、
中央との関係性も含めて、なんかあるんだろうな。
尾形の目的は、最終的にどこの勢力とも関係なくトリックスター的な
感じだとは思うが、自暴自棄ってワケでもなくて腹の底はやはり見えない。

あと回想シーンで、久々に二瓶さんが見られて嬉しかった。
ちょっと顔変わってない? って思ったけども。
しかし、入れ墨死刑囚の大半が明らかになった今、あらためて振り返ると
この牢獄、ホンットにとんでもねえ狂人博物館だったんだなと。
まあ死刑囚なんだから多かれ少なかれ皆そうか。

そして行動を開始する房太郎。
さすがに安易に「仲間になった」とは思ってなかったが、かといって
単純な「裏切り者」ってワケでもなく、独自の論理で動く厄介な存在で、
最終的にどうなるのか読めない立ち位置ではある。
個人的には嫌いじゃないので死んでほしくはないのだが……。
戦闘能力的には、普通に陸上で戦う分にはそこまで強キャラではなくて
水中や呼吸困難な状況では圧倒的というゲッター3みたいなポジションなんよな。

このシーン、恥ずかしながら何がミスだったのか最初良くわからんかった。
鯉登が鶴見中尉の前でスラスラ喋れちゃってること自体が、これまでなら
ありえないことで「演技でもいいから今まで通りの接し方しろよ」って
認識で合ってるかな?
鶴見中尉が鯉登の変化に気付かないワケがないし、自分から離れていく部下を
見逃すはずもない男なので、ここから関係性がどうなっていくか興味深いのう。

ここメチャクチャ白石カッコいいし、改めて「仲間!」って感じで痺れる。
「信用できない奴と一時的に手を組む」という状況がメッチャ多くて、
常にピリピリした緊張感があるこの物語の中で、ほとんど唯一手放しに
信頼していいポジションなんだよなシライシ。
26巻、重要登場人物が三人死んで大きく話が動いてはいるんだけど、
「大きな騒動の途中」って感じの巻なので、読んだ直後に
「早く次の巻読みたい~☆」ってモゾモゾしちゃうような消化不良感が残る。
まあすぐ次の巻出るだろうからモゾモゾしながら待ちますね。
ご清聴有難うございました。