カテゴリ:感想 > 小説感想
米澤穂信「追想五断章」感想
「犯罪小説集」
吉田修一「犯罪小説集」を読んだ。
ガンガン映画化されている大ベストセラー作家であるが、氏の作品を読むのは初めて。
映画化作品も名作だらけらしいけど、重厚そうな印象から
ちょっと避けてた部分がある。重い映画見る体力がねえでな……。
この本も「なんで買ったのか」を上手く思い出せないくらい、
amazonで見かけてなんとなーく買った。買って良かったなー。
どの短編も読み進めるうちに、モデルになった事件が
おおよそ分かるくらい、事件の「枠組み」は現実のものに似ているが、
そこに描写が寄り掛かっているわけでは全くない。
物語というより、淡々と事実を著述するような文体で、
短編の終わりに大オチがドーン、謎解きがバーンみたいな
分かりやすいエンタメ性は薄い。
ただ、このフッと終わってしばらく考えさせられる後味は、
まさに短編の醍醐味。大人の読み物って感じで大好き。
まさに短編の醍醐味。大人の読み物って感じで大好き。
人によってはこの後味を「モヤモヤしたまま終わってイヤ!」って
感じるかも知れねーなー。実際そういう感想をネット上でよく見かけた。
犯人の内面描写を掘り下げないところが良いなーと思う。
動機をツラツラ書かれると、どんどん安っぽくなるからなあ。
全然ダレるシーンもなく、飽きっぽい俺が最後まで
スルスルスルスル読めたので、物凄い筆力の成せる技なんだと思う。
以下、一篇ごとに感想を。ネタバレなので注意。
続きを読む
「刑罰」
「情念戦争1789-1815」
「儚い羊たちの祝宴」
米澤穂信先生の「儚い羊たちの祝宴」読んだので感想。
続きを読む
続きを読む
「罪悪」
「犯罪」
「ハサミ男」
殊能将之の「ハサミ男」の感想。
続きを読む
続きを読む